私は整形外科のリハビリテーション科で、多くの患者様と向き合い、「全員を良くしたい」という強い気持ちで毎日施術をしていました。 その中で、私の治療家としての考え方を大きく変えてくれた、ある患者様との出会いがありました。
その方は、乳がんを経験し、背骨への転移、圧迫骨折、そして両肩の五十肩を抱え、介護対象として来院されました。 私は当時、難病や末期の方の施術にも慣れていたつもりでしたが、この方は私の心に深く残る存在となりました。 施術を続けるうちに、肩も徐々に動くようになり、股関節や腰の痛みも和らぎ、少しずつ笑顔も戻ってきました。 しかし、病状が進行し、抗がん剤治療が始まると、体力はどんどん落ちていき、顔面麻痺も現れ、通院も難しくなってしまいました。